『LINGERIE』 series
「ドールのランジェリーは難しい」
これは、dolFun!を始める以前から未だに変わっていない私の想いです。
今までもユーザーとして多くのランジェリーを購入し、多くの素敵な作品がありましたが、一個人として未だに理想のランジェリーと出会えていなかったりします。特にショーツに於いては形状や質感に納得いくものがなかなかなく、長期に渡り真剣に悩んできたというのが本音だったりします。
でもやはりショーツに拘りを持つ一個人としては、なんとか dolFun! で販売し「多くの方に喜んで貰いたい」という思いから『LINGERIE』seriesを企画することにしました。
私の場合、思い描く理想があまりにも高くリアルさを追求しすぎてしまう為、「完璧な理想のショーツ」とまではいきませんが、「これなら喜んでただける」と思えるショーツが完成しましたので、少しだけご紹介させていただきます。
まずは材料選びです。
エレガントなショーツに仕上げる為にレースをと考えるのですが、レース素材で伸縮性を求めるとかなり難しくなります。良さそうなレース生地をみつけても、次回も同様の生地が入手できるとは限りません。
そこで、特殊な伸縮性のある生地に、伸縮性のある糸を縫い込みオリジナルのレース生地を作ります。
伸縮性のある生地に伸縮性のある糸の縫い付けを一般的な手縫いで行うことはとても難しく、専用の刺繍ミシンを用いての作業が必要になります。最近の高機能ミシンに任せれば比較的簡単そうにも思えますが、ドールサイズに着用させるとなると伸縮率などがシビアに影響することもあり、これがなかなか簡単にはいきません。
パターンを何度も調整しては縫い込みを繰り返し、ようやく最適な数値が決まります。それでも制作物やドール自体にも個体差は発生するため、ドール外皮に対して多少の浮きなどが生じる場合があります。この辺りは了承の上でのご購入をお願いします。
材料と大まかなフィッティングが決まれば次はシルエットを含むデザインを決めます。2次元からおこしたフィギュアなどで良くあるのが、角度によってはこれ誰？状態です。立体物となると同時に必要とする情報量が極端に増え、イメージしたものとは程遠いものが生まれたりもします。
ものづくりは好きでないと本当に良い物は生まれない。と、こういう時こそ改めて思い知らされますよね。
こうして数多くの試作品を経て、いよいよ『LINGERIE』series の誕生です。
もちろん dolFun! がリリースするランジェリーですから、それだけではありません。
ショーツのリアルさを追求するとクロッチ部はスリムな形状が良いのですが、『LINGERIE』series では、ドール関節の隙間にも着目し、幅を広めに調整することで間接の隙間に回り込む形でフィットする仕様としました。これによりシルエットを極力崩さず関節の隙間が目立ちにくいショーツが完成します。
レースで伸縮しなければいけない理由が既にお判りいただけたと思います。そうです。レース素材でエレガント且つ、フィッティングを考慮したショーツをつくる為には、どうしても必要な要素だったというわけです。
如何でしたでしょうか？
『LINGERIE』series 第一弾は「蝶」をモチーフにしたショーツ。
サイズは M（MDDもちあし対応）・L（DDS・DD・SMARTDOLL）
カラーは ホワイト・ピンク・グリーン、そして初回限定カラーSNOW2024を含め4色を用意しました。
今回の作品をベースに理想とするランジェリーに少しでも近づける様、懲りずに挑戦し続け、ドールオーナー様に喜びと感動を味わっていただけるランジェリーブランドに育てて行ければと思います。
AOSAGI DOLL LAB
dolFun! 玉木
